新学期

いよいよ今日から新学期が始まりました。 生徒の皆さん、ご進級おめでとうございます。

私は昨日早速、今シーズンのコンサートを聴きに行きました。5歳からピアノを始めて28年以上経ち、初めてサイモン・ラトル指揮のベルリンフィルを聴きました。

そして、プログラムがハイドンのオラトリオ「天地創造」という事もあってまだ興奮状態にあります。

今シーズン最高の幕開けです。 私も天と地を創造するように自分の音楽を創っていくぞ!

ハイドンと言えば、ピアノ曲ではソナタが62曲ありますので、ピアノを弾いている人はソナタが有名なのかと錯覚してしまいますが、実は交響曲は100曲以上、エステルハージ公爵の為に室内楽も沢山書いていますので、常にハイドンの頭の中はオーケストラが流れていたと思われます。

それなのに、ピアノ曲ばかり聴いていてもハイドンの事を何も分からないという事で、今回初めてオラトリオを聴きました。 日本ではなかなかオラトリオの生演奏を聴く機会がないので、ヨーロッパにいるとこのようなコンサートに行けるのが本当に有難いです。

オラトリオとは宗教的な内容を題材にしたオペラなのですが、普通のオペラのように舞台道具などはありません。 ハイドンの「天地創造」は旧約聖書の創世記にあたる、6日間の神による天地創造の過程とアダムとイヴの物語が描かれています。

天使ガブリエル、ウリエル、ラファエル、アダムとイヴの独唱で、アリアもレチタティーヴォも素敵でした。 オーケストラも荒れ狂う波やそそり立つ山を表現していて、景色を描写する作曲技法が素晴らしい。

それに合唱が加わり、4声のフーガのようになったり、ポリフォニーになったり、ホモフォニーになったり、一体どうなっているんだ。 複雑な和声法でそれを一流の技術を持つ演奏家と一流の指揮者が演奏すると、その感動と言ったら尋常ではありません。 拍手大喝采、観客総立ちでした。

サイモン・ラトルは演奏する前からブラボーと大歓迎されていました!ベルリンフィルは華やかでオーラのあるオーケストラでした。

私はまだ何も音楽の事を分かっていない。ヘンデルやバッハのオラトリオも聴かないといけない。

また必ずベルリンフィルを聴きます。