PTNA Eラーニング バッハ

今日から少し暖かくなってきましたね。今年の冬は本当に寒かったです。これが例年通りという事ですが、毎日ヒートテックやDOUDOUNEを着ていたお陰で風邪もひかずパリ中を駆け巡っておりました。

先月はネルソンス指揮のロイヤルフィルハーモニーでブルックナーを聴きました。 ネルソンスは初めてパリでオーケストラを聴いた時、これがクラシック音楽というものか。と衝撃を受けた指揮者でもあります。

 

今月はベルリンフィルのエマニュエル・パユのフルートを聴きに行き、イタリアバロックを理解する為モンテヴェルディのオペラも見る予定です。

なぜイタリアバロックに注目したかと言うと、やはりバッハなどバロック音楽をレッスンする時に、これはフランスのバロックから来ているのかイタリアのバロックなのかを見極める事が重要だからです。

これまでレッスンでも話しているように、バッハというのはイタリアバロックとフランスバロックを纏めた特殊な作曲家です。 そしてなぜバッハを弾くのかというと、演奏として聴かせる場合もありますが、やはりピアノが上手くなる為です。

今回PTNA Eラーニングでチェンバリストの大塚直哉先生の講座がとても素晴らしかったのでこちらに少し書きたいと思います。

ショパンは演奏会前のコンディションを整える為にバッハのフーガを弾く。シューマンはバッハのフーガは日々の糧と言い、ベートーヴェンは毎日バッハのフーガを弾く事でピアノが上手くなる。 と言っています。それ程に多声部を歌い分けたり、聴き分ける事は演奏する上で重要な事なのです。 そうした耳や指は、ポリフォニーをきちんと勉強する事で身に付いていきます。

舞曲のバロックの場合、必ずしも踊る事と弾く事は直結はしないが、1拍目が伸びているか飛んでいるか、3拍目を支配しているのか、ヘミオラになっているかという1拍目についての説明も色々と気付かされました。

バロック音楽で長短と強弱しかない音楽はとても平面的になってしまうので、先生の講座を参考にしながら、また自分なりに色々な演奏会へ行き感じた事をレッスンに生かせたらと思います。

どうしてもピアノを弾いているとピアノの演奏会へ行く機会の方が多いのですが、ハイドンを例に挙げてみても、ピアノ以外の交響曲や弦楽四重奏曲、室内楽の方が曲が多いのです。ですので、ピアノ以外の演奏も沢山聴く事をお勧めします。

そして自分はオーケストラのつもりでピアノを弾いているのか、歌っているのか、踊るつもりなのかという事を曲によって考えていきたいです。